星のお姫さま

好きなことだけ。

舞台「文豪ストレイドッグス STORM BRINGER」

 

文ステ、満を辞して観てきましたので感想を垂れ流します。

ストーリーに関しては、文豪ストレイドッグス STORM BRINGER - 星のお姫さまこちらをご覧ください。

 

例の如く著しく信憑性に欠ける、独断と偏見に基づくレポートに仕上がっておりますので、悪しからず。ネタバレも大いに含みます。

 


舞台はヴェルレエヌがポートマフィアに侵入し、ランボオの遺品で中也に渡された「帽子」を奪取するところから始まる。
今までの作品を観たことの無い人にも多少わかる様に、根本さん(森鴎外役)が解説を付けていく。
小説でも何度も読み直さないとよくわからない部分(特に異能特異点の話とかランボオとヴェルレエヌの過去のとことか最後の中也の鉛筆の傷の下りとか)、どうするんだろ〜と思っていたら根本さんがめちゃくちゃ喋ってくれてた。まあそうなりますよね。
端折れるところは端折って、加筆が必要なところはプロジェクションマッピング?映像も駆使していく。脚本を舞台仕様に上手く昇華させていて、さすが中屋敷さんだなぁと脱帽。
入れられなかった小話はカテコで補完。抜かり無い。きっと円盤の特典はこの小話を全て収録してくれるんだろうなあと思ったら、買うしか無くなってしまった。
全体的に上手く纏まっていたし、舞台演出が凝っていて「実態の無い『異能』を魅せる」という点に関しては、今までで1番分かりやすい演出になっていたと思う。

 


以下はただの感想。語彙は消滅してます。


まずやっぱり改めて、中原中也植田圭輔しか出来ないなと痛感。あの体躯と声色は植田圭輔だから成り立っているし、長台詞を物ともしないでトチりもせずに完走している姿は圧巻でしたね。
今回長台詞が全体的に多かったけど、植ちゃんはじめ、根本さんもそうだし、佐々木さんもそう。そして何より、磯野さんの滑舌の良さにビビり倒しましたね。
ていうか、アダム、チョ〜〜〜〜〜〜〜可愛かったな。小説の中でもまあそれなりに可愛かったけど、やはり喋って動くと、あの暗い話の中でのコミカルさが際立って、それも相まって可愛さ炸裂していて非常に良かった。あんなにでかい(187cm)のに、あんなに可愛いだなんて、、、。


今回舞台を観て、改めてストブリのストーリーの奥深さに考えが纏まらない。
同じ様な異能を持つ中也とヴェルレエヌ。同じように仲間を持った2人が、最愛の仲間と違えてしまう。その時の選択が、2人のその後を分けてしまったんだよね。自分を救うために、仲間を裏切り傷付けてしまったヴェルレエヌ、仲間に裏切られても尚、仲間を助けるために敵であるポートマフィアにくだった中也。


2人とも、「人間では無い」という疑念に囚われ、翻弄されていく。
でも最後には、2人ともそれぞれ、今まで気づかなかったことに気付く。
ヴェルレエヌは、ランボオがかけがいの無い仲間であったことを、中也は、中身は如何だろうと、自分だっていつか死にゆくただの人なのだということを。


今回観て気付いたことがあった。
舞台では割愛されていたんだけど、中盤の中也が拷問を受けた後、白瀬と合流するところ。
あそこで白瀬は、中也を助けることを躊躇するんだよね。そして原作では拷問で傷付き、弱りきった中也を初めて目にして、ようやく「中也もただの人間なのか」と気付き、自分達と同じように、傷付いたら死んでしまう存在であると認識する→そして助ける。という流れになるんですよね。そこって本当は結構重要なところなんじゃ無いかなって思ってて。
人間離れした中也を王として奉っていたのは他でも無い白瀬たち。その白瀬が、初めて中也も自分たちと同じ存在なのだと、危機が迫れば助けなければならないのだと、そう白瀬が気付いた時、きっと中也は本当の意味で人間になれていたらいいな。そうやって助け合って、支え合って生きていくのが、人なのだから。


太宰が見事なヴェルレエヌの殺害計画を立案できたのは、「寝ても覚めても重力使いである中也にどう嫌がらせできるかを考えている」から。
そう太宰が話すシーンが本当に本当に好きで、中也に逆さ吊りにされながら作戦を説明する太宰を見れるのを楽しみにしていたけれど、尺の都合でカットされてしまった。
けれど、大阪前楽のカテコで、太宰が中也の事ばかり考えてる、のくだりをやってくれて、本当に悔いはない!!!大阪まで行った甲斐しかない!!!!


幹部に昇格した中也は、同僚にも自分の出自に関しての話は一切していない。
それはきっと旗会の皆んながああなってしまったのを自分のせいであると思っているからなんだろう。
けれども、そんなことを全て知っている太宰。中也にとって太宰って、本当にどれほどの存在なんだろう。自分が自分でなくなってしまうとき、いつでも駆けつけて「おつかれさま」と声をかけてくれる人なんて、、、そんなの、、、(咽び泣きながら教会に駆け込む人の絵文字)


やはり双黒は宇宙。太中は神の作りし宝。


そういえば、マチネは物凄い速さで台詞を言い続け聞き取れないレベルだった累生くん。カミカミだし、ソワレこんなんで大丈夫なのか?と本気で心配しましたが、誰かになんか言われたんか自分で反省したんか知らんけど、別人かと思うくらい流暢に喋って、一度も噛まずに終幕してて拍手喝采だったな。(推しに甘いオタク)
そのくせ、カテコの挨拶で自分の名前を噛んでて本当に可愛くて可愛くてどうにかなってしまいそうでした。


原作は今の話で完結してしまうんだろうなという流れですが、未だストーリーが完結しないのでアニメ化の詳細も発表されておらず。ストブリ舞台化は尺持たせだったんだろうなと思うけど、この流れでアニメ化もしてくれないかな〜〜〜!!!(2回目)ねぇ〜いいでしょ〜〜〜!!ちょっとくらいさぁ!!!やれば絶対儲かるよ!!!ね!!!


ストブリ読んだ時も思ったけど、絶対アニメ化してほしい。でないと私は死んでも死に切れない。
これはオタク全員の願望だと思ってるので、別に私1人が言ってることじゃないので。ええ。(確信)


言霊を信じている人間なので、今回も書いておきます。


は〜〜〜本当に!楽しかったな!!
改めて文豪ストレイドッグスという作品が好きだし、中原中也というキャラクターが、太宰治というキャラクターが、双黒という概念が好きなのだと、再確認できました。ありがとう。


10公演、完走できて本当に良かったです。

お疲れ様でした。